通りの名称もいろいろ
通りと言っても英語では…
ストリート (Street)
アベニュー (Avenue)
ブルーバード (Bluebird)
ロード (Load)
レーン (Lane)
…などと名称はたくさんあります
それぞれ細かい定義はあるようですが、今日のところは「通り」で進めましょう
普段何気なく通っているワイキキの通りの名前にも、実は今のハワイを創り上げてきたハワイの王族たちの面影が残っているのです
ハワイの地域や道の名前にはハワイ語が多く使われていることに、皆さんもお気づきでしょうか
それらの名前には、ネイティヴハワイアンの人達が昔から語り伝えてきた土地の名が残されています
また、ほとんどの通りには通りのネームプレートが表示されています
それではオアフ島の通りに使われている人名を探してみましょう
いくつ知っていますか?
カラカウア通りはハワイ王国第7代国王のカラカウア王からきています
この国王は世界旅行で来日した時には明治天皇にも拝謁しており、彼が建てたダウンタウンのイオラニ宮殿にはハワイで初めて電気・電話や水洗トイレもあります、またそれまで禁止されていたフラを復活させた王としても有名ですね
そして、王妃のカピオラニの名を冠した通りはカパフルからダウンタウンへの大動脈カピオラニ通りと、ダイヤモンドヘッドの麓にあるカピオラニ公園があります
あの偉大な大王もカメハメハ・ハイウェイとしてあります
このカメハメハ・ハイウェイを西 (空港方面) へ行くと、H-1からルナリロ・フリーウェイと名前を変えます
何を隠そうルナリロは第6代国王なのです
ちなみに最後の国王となった第8代リリウオカラニ王女の名前は道の名前でなく、植物園リリウオカラニ・ボタニカル ガーデンとしてダウンタウンの近くにあります (マウイ島にはリリウオカラニ通りがあります)
また、国王ではありませんがカラカウア王の養子のクヒオ王子の名は Jonah Kūhiō Kalaniʻanaole Piʻikoiなので、ひとりで3つの通りの名前を持っています (クヒオ通り、カラニアナオレ・ハイウェイ、ピイコイ通り)
同じくカラカウア家の養女カイウラニ妃も、私のホテルの前の通りがカイウラニ通りです
ほかにはこんな通りも
カメハメハ大王の時代、1813年にコーヒーを初めてハワイにもたらしたのは、スペイン人のマリンさん
ホノルル港に近いダウンタウンには、今もマリン通りがあります
同じようにハワイの名産のひとつにパイナップルがあります
ハワイのパイナップル王ことドールさんの名を冠したドール通りは、ワイキキの山側ハワイ大学の近くにあります
ハレクラニH前のルワーズ通りは、実はハレクラニホテルの前身のビーチハウスのオーナーの名前からだそうです
他にはワイキキにはアロハ・ロードがあり、カリヒエリアにはマハロ・ストリートもあります
また、チャイナタウンには漢字の通り名称プレートもあります
ちょっと待って!
元々文字を持たない古代ハワイアンは、19世紀前半にハワイにやって来た宣教師たちがハワイ語の音を聞き、アルファベッドに置き換えて表したことが文字の始まりだとされています
文字としてのハワイ語は、12文字のアルファベット (a、e、i、o、uの5つの母音とh、k、l、m、n、p、wの7つの子音)の組み合わせからなります
…だとするとこの12文字以外のアルファベットが入った通りの名前は、昔からある名前ではないことになります
例えば、前述の Lewers St や Dole St や Marin St はみんな新しく、12文字のアルファベットで構成している通りの名前は古くからあるのか?
その答えは「NO!」であります
1900年代後半に古い名前 (オールド ハワイアン ネーム) を復活させる運動が盛んになり、上記の12文字を使用しての通りの名前が多く付けられました
…と言うことは、これらの名前も古いのもあれば新しいのもあるようです
今回お話ししました通りの名前は、ほんの一握りにすぎません
旅行中に見つけた地域や道の名前から、ハワイの歴史と文化を思い起こすのも興味深いですね
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